効果的な学習方法としてアウトプットの重要性についてはよく語られています。しかし具体的にどうすれば効果的なのかまとめてみました。
成功法則を学んでも定着しないのであれば意味がない
たとえ成功法則を学んだとしても、学んだことが自分のものとして身につかなければ成功はできません。
自己啓発本を100冊読んでも、セミナーや塾に数多く参加したとしても、ひとつも実践していなければただの時間つぶしや自己満足でしかありません。
本を読んでわかった気になる。セミナーに参加してやった気になる。結局それだけで終わってしまう。
実際、ほとんどの人がそうなのです。
ラーニングピラミッドとは
ラーニングピラミッドとは、決まった定義はないようですが、「アクティブラーニング」の効果を説明するために用いられた学習定着率を示すモデルです。
アメリカ国立訓練研究所が、講義形式のカリキュラムでは学習効果が少なく、体験型やグループ形式のカリキュラムの学習効果が大きいことを「学習定着率」という言葉で表現しアクティブラーニングを推奨したようです。
そのアクティブラーニングを推進する根拠としてラーニングピラミッドは用いられました。
「ラーニングピラミッド」自体あまり聞き慣れない言葉でありますが、「アクティブラーニング」というあまり馴染みのない言葉も出てきました。
「アクティブラーニング」は、企業の求人活動のなかで求職者にグループ活動をおこなわせて適性の判断などに使用されていたり、企業の経営者やエリート幹部などの研修でおこなわれているイメージが強いです。
私自身知りませんでしたが文部科学省の学習指導要綱でも「主体的・対話的な深い学び」として紹介されています。
ラーニングピラミッドの内容
そのラーニングピラミッドの内容ですが、図を見ていただければわかりやすいです。
ピラミッドの形状を考えると定着率が高い方が上のようにも思えますが、学習定着率自体をもとに描いた図ということで定着率が高い方が下になっています。
より能動的な学習になればなるほど学習の定着化が高いとされています。
逆をいえば、受動的になればなるほど学習しても定着しないということになります。
順番にピラミッドの構成要素をみていきましょう。
講義=学習定着率5%
大学の大教室での講義などがイメージできます。リスニング教材なんかも含まれます。もっとも受動的な学習方法です。
いわゆる「わかった気になる」だけで、実際自分でやってみるとぜんぜんできないという典型的なパターンに落ちいる例です。
読書=学習定着率10%
自ら読むという能動的な動作のため講義を聴くよりは定着率が高くなります。
ただし、読んだだけでは講義を聴くのとあまり変わりません。
視聴覚=学習定着率20%
視覚だけでなく聴覚も使うということで五感をひとつ増やすことによって定着率がアップします。
動画視聴があてはまりますが、前の2つを組み合わせただけです。
そのため、実際には何度も視聴するという作業が必要になってきます。
デモンストレーション=定着率30%
話を聞いたり見たりするだけではなく、実際に実演しているところを見ることで受けるインパクトが異なります。
実際にセミナーになどに足を運んで実際に実演を見たり直接話を聞いた方が印象深くインパクトも大きいでしょう。
ただし、こちらもその後のフォローがないと定着せずに終わってしまいます。
グループ討論=学習定着率50%
ここからがアクティブトレーニングになります。
そして、ここからは正解がひとつでなくなってきます。
仮に同じお題でグループ討論をしたとしても参加メンバーや時勢によっても答えは変わってきます。
参加者の学習定着率は高いですが、教える側からするとあらかじめ答えがわかっていないものを議論することはリスクが高いでしょう。
これまでの教育の現場で取り入れられてこなかった理由のひとつではないでしょうか。
自ら体験する=学習定着率75%
知識を「再現する」ということで、時間も労力も、時にはコストもかかるでしょう。
ただし、知識を入れてすぐに実行したからという場合や偶然うまくできた場合もあるでしょう。
したがって75%なのかもしれません。
目的を持って計画的に体験し、その後のフォローがあれば定着率は安定します。
通常ここまでやれば100%できたと普通は思うでしょう。しかし、4分の3です。
人に教える=学習定着率90%
人に教えることができるということは、知識を身につけていることはもちろん自分自身で経験していなければそうそうできることではありません。
何度も教えているうちに、ああすれば良かったこうすれば良かったと修正が入って限りなく100%に近づいていきます。
しかし、教えるために学び、教えながら学ぶこともあります。
これが学習定着率を急激に高めるコツです。
一番効果的な学び方は?
「人に教える」ところまで到達し、それを繰り返せば100%に限りなく近づくことはわかりました。
さて、そこで私が考えるのは「成功法則」を早く身につけるためにはどうすれば良いのかということです。
ステップをふんだ方が良いのか?、それとも、いきなり成功者になりきるのか?
継続できるかどうかは別にしてステップをふめば到達できそうなのは理解できます。
しかし、知識のインプット作業をせずに、いきなり成功者になりきり、真似をし続けたら成功者になれるのかどうか?
色々考えてみましたが、いま現在の私のなかでは結論は出せません。
というのも、何一つ教えてもらわずに真似(技を見て盗む)だけで成り立っている職人などの世界があるからです。
「他人に教えること」は「成功者なりきること」なのか?
先ほど確認したとおり、学習定着率が90%と最も効果的な学習方法は「他者に学んだことを教える」ことです。
成功法則に限っていえば学んでこれを実践すれば、最短・最速で成功法則が身につくということになります。
しかし、よく考えてみると「引き寄せの法則」とつながっているのではないかという結論に至りました。
「引き寄せの法則」では「成功者になったつもりで行動をする、もしくは成功者になりきる」というようなことがいわれます。
本質は成功者の内面(思考)を真似ることなのかもしれませんが、カタチ(外見)から入るのもありといわれています。
いろいろ考えて、私の現段階での結論はこうなりました。
ポイント
成功していなくても成功者になりきって教える
成功者になりたければ、学んだ成功法則を他の人に教えればよいのです。
引き寄せの法則の専門の方やアクティブラーニングの専門家の方からは、異議ありといわれそうですが本質は同じではないかと思います。
現実的には身近に話を聞いてくれる人がいればよいですが、信用も実績もないので他の人に教えることは難しいです。
学ぶ気がない人に一方的に話をすると結果的に間違ったことを教えてしまう可能性もあります。
まとめ
学び方としては、他人に教えられる程度まで学ぶ。
成功するためには、学び自体は深くなくても良いのでエッセンスだけはしっかり教えられるところまで身につけることです。
そのために、成功者になったつもりで学んだことを他人に教える形式でアウトプットする。
今後はこのサイトでは学んだことを他人に教える形式で書いていきます。
いちばんわかりやすいアクティブラーニングの本です。
アクティブラーニング自体が教育者側の理論なので教育者向けの内容ですがエッセンスを得るには十分です。
自分が学ぶ側に置き換えて読むとよいでしょう。